ガスメーターの自動検針 — 既設メーターのパルスを数えて、ガス使用量を 10 分ごとに見える化する

ガスの使用量は、ほとんどの現場で月 1 回の検針票しか残っていません。そのため「何時に、どの設備が、どれだけ使ったのか」が誰にも分からず、使用量が増えても原因を特定できません。このアプリは、既設のガスメーターのパルス出力を電池式の無線カウンターで数えて自動検針にし、10 分ごとの使用量・熱量・CO2・原単位と、夜間に流れ続けている異常の芽を 1 画面にまとめます。検針のために人が行く必要はなく、メーターも交換しません。接点 2 本をつなぐだけで、電源工事もありません。実際の画面は ガス・水の使用量のデモ でご覧いただけます。

図と画面例の数値は想定値
無料まず、御社のメーター構成で動くデモ画面をお作りします。平面図(手書き可)とメーターの銘板写真、お困りごとをいただければ、御社の建物名・系統名で動く画面を作ってお見せします。はじめ方を見る

このページの要点

  1. 自動検針に必要なのは 2 機種だけ — パルスカウンター EM300-DI(電池式・IP67)と LoRaWAN ゲートウェイ UG65 です。メーターは交換せず、パルス端子に接点 2 本をつなぎます。電源工事とサーバーの設置はありません。
  2. 成立の条件はメーター側にあります — 既設メーターがパルス発信器付きで、1 パルスあたりの体積が分かることが前提です。発信器が付いていない場合、メーターの交換はガス事業者の工事になります。
  3. 取りこぼしても合計が合う作り — 機器が送るのは積算パルス数です。使用量は受信ごとの差分から作るため、無線や回線が一時的に切れても合計がずれません。欠測は埋めずに「欠測あり」と出します。
  4. 狙いは請求額の照合ではなく、使い方の是正 — 検定メーターの代替ではありません。時刻別の変化、夜間のベースロード、原単位の推移を掴んで、止める・替える判断の根拠にします。

検針票だけの状態から、異常の芽が見えるまで

① 月 1 回の検針 → ② 自動検針にする → ③ 夜間の異常 → まとめ

はじめに、同じ施設で順に起きることを動かして見てください。月 1 回の検針では分からなかったことが、10 分ごとの自動検針にすると、その日のうちに分かる——この流れを掴んでいただくための図です。下の丸を押すと、場面を選んで見返せます。

厨房・給湯乾燥炉計器室(ガスメーター) マイコンメーター 48213 指示値 m³ パルス端子 ガス検針票(月 1 回) 今月 412 m³ — 残るのは合計 1 行だけ EM300-DI UG65

① ガスメーターは回り続けている。でも、数字を読むのは月に 1 回だけ

現場のイメージ(イラスト)— 数値は想定値です

困りごとと、このアプリで出せるもの

「検針票しかない」から「時刻別に見える」へ

今の困りごと

  • 検針票は月 1 回。何時に、どの設備が、どれだけ使ったかを誰も知らない
  • 拠点ごとに検針に行き、検針値を転記している(拠点が増えるほど手間になる)
  • 使用量が増えても、増えた原因を特定できない
  • 夜間・休日に流れ続けていても気づけない(消し忘れ・立ち消え・微少漏れ)
  • 省エネ法・温対法の報告と原単位の算出が、毎回手作業になる
  • 設備を止める・替える判断の根拠になる数字がない

このアプリで出せるもの

  • 10 分ごとの使用量(m³・MJ)と、日次・月次の積み上げ
  • 時刻 × 曜日のヒートマップ=ガスを使っている時間帯
  • ベースロード(夜間の最小使用量)=止まっているはずの時間の使用量
  • 原単位(生産量・客数・延床面積あたり)と CO2 換算
  • 閾値超過・異常・途絶のメール/SMS 通知
  • CSV と月次 PDF レポートの自動出力

このアプリがしないこと

  • ガスの遮断・制御は行いません。保安機器(マイコンメーター・ガス警報器)の動作には一切関与しません
  • 取引用計量の代替ではありません。請求はガス事業者の検針が正です。パルスは検針値と同じ計量部から出ているため月合計はおおむね一致しますが、パルス 1 発未満の端数と締め時刻の差だけずれます
  • メーター本体の交換・パルス発信器の取り付けはガス事業者側の工事です。当社では行いません
  • 事前の下見や調査はしません。構成は平面図とお困りごとから起こします。電波の届き方と実データは、Step 2 でセンサーを取り付けるときに実測して確定します

全体構成

メーター → センサー → ゲートウェイ → サーバー → 画面

現場に置くのは EM300-DI と UG65 の 2 機種だけです。EM300-DI がメーターのパルス接点を数え、UG65 が LoRaWAN で受けて、デコード済みの JSON を MQTT でサーバーへ送ります。サーバー側で区間ごとの使用量に組み替え、画面と通知にします。

現場(お客様の建物) 当社サーバー 既設ガスメーター パルス発信器付き マイコンメーター EM300-DI パルスカウンター 電池式・IP67 UG65 LoRaWAN ゲートウェイ 内蔵ネットワークサーバー アプリサーバー 取込 → DB → API 欠測・重複を吸収 利用者 ブラウザ画面 メール・SMS 通知 無電圧接点 2 線 LoRaWAN AS923 MQTT / TLS 8883 HTTPS 画面は自動更新
メーター 1 つにつき EM300-DI 1 台。ゲートウェイは建物に 1 台から始められます。現場からサーバーへの送信は MQTT over TLS(8883)で、拠点ごとに別のユーザーとトピックを使います。
1

通信が切れても落ちない

EM300-DI は履歴 1,000 件を保持して再送します。UG65 は回線が切れているあいだ最大 10,000 件を保持します。復旧時にまとめて届くため、同じ時刻の行が複数来ることがありますが、これは異常ではありません。

サーバー側は(機器, 時刻)の一意制約で重複を吸収します。

2

ゲートウェイは 1 台から

UG65 は 2,000 ノード以上を収容します(見通し 15 km・市街地で約 2 km)。同じ建屋なら 1 台にまとまることが多く、棟が分かれると増えます。

必要な台数は、Step 2 でセンサーを設置するときに電波を測って確定します。

3

つなぎ先を選べる

UG65 の内蔵ネットワークサーバーが、デコード済みの JSON を MQTT(s) / HTTP(s) で送出します。BACnet/IP・Modbus 出力もあるため、既存の中央監視・BMS に載せることもできます。

温湿度も同じフレームで届くので、計器室の環境も一緒に見えます。

使う機器は 2 機種

仕様はメーカーのデータシートから
Milesight EM300-DI

EM300-DI(パルスカウンター)

105.6 × 85.2 × 27 mm/114.2 g・壁ねじ・テープ・結束バンドで固定

入力1 × GPIO(ドライ接点)/パルスカウンタ・デジタル入力
入力周波数2,000 Hz 以下/最小パルス幅 250 μs(デジタルフィルタでノイズを除去)
対応メーターリードスイッチ式など、無電圧接点(パッシブ)のパルスメーター
ケーブル長1 m(特注で変更可)
無線LoRaWAN Class A(OTAA/ABP)・AS923-1&2&3&4・内蔵アンテナ
温湿度-30〜+70 ℃(±0.3 ℃)/0〜100 %RH(±3 %)=計器室の環境も同時に取れます
電池ER18505 Li-SOCl₂ 4,000 mAh ×1(8,000 mAh 版あり)/10 分間隔で 5 年
筐体・保護ABS+PC 難燃・白/IP67(結露なきこと)
設定NFC(スマートフォンアプリ)/ダウンリンク

機器側で、積算値のクリア、履歴の再送、流量/断流アラーム、温度しきい値アラームを設定できます。

Milesight UG65

UG65(LoRaWAN ゲートウェイ)

技適 020-230050/卓上・壁・ポール取付/IP65

LoRaSX1302/8 チャンネル・受信感度 -140 dBm・送信 27 dBm
収容台数2,000 ノード以上/見通し 15 km・市街地で約 2 km
周波数・アンテナAS923-1&2&3&4 ほか/内蔵アンテナ 2 + N 型外部アンテナ端子
バックホール有線 1000BASE-T(PoE 受電)/Wi-Fi 2.4 GHz/4G LTE(オプション)
ネットワークサーバー内蔵 NS、または The Things Stack・ChirpStack 等の外部 NS
出力MQTT(s) / HTTP(s) API、BACnet/IP、Modbus、Node-RED、Python SDK
CPU・メモリQuad-core 1.5 GHz Cortex-A53/512 MB RAM/8 GB eMMC
その他ノイズレベルの測定・可視化、IPsec/OpenVPN/WireGuard

当社の標準設定は、内蔵コーデックでデコードし、MQTT(TLS 8883)へ拠点ごとのユーザーで送る形です。再送(Data Retransmission)は有効にします。

設計上の判断を 2 つ、先にお伝えします

1 パルスあたりの体積は、機器側ではなくアプリ側で掛けます。機器の換算係数は 1 のまま使い、表示側で「1 パルス = k m³」を掛けます。あとから係数を直したときに、過去のデータまで追従させられるためです。
送信間隔は 10 分を標準とします。1 分間隔は電波の混雑と電池の消費が大きく、ガスの使い方を見る目的には 10 分で足ります(10 分間隔で電池 5 年)。

メーター側のパルス出力(ここが前提です)

成立しないと計測できません

このアプリは、既設メーターから出ているパルスを数えるだけです。したがってメーターが「パルス発信器付き」であることと、1 パルスあたりの体積が分かることが前提になります。下は都市ガス用マイコンメーター(パルス発信器付き)の仕様例です。

パルス出力の仕様例

パルス発信器付マイコンメーター
発信形態無電圧接点
接点容量2.4 W
接点最大電圧DC 24 V
接点最大電流DC 0.1 A
接点接触抵抗0.1 Ω 以下
発信部ケーブル2 m(0.5 mm²-3C)赤・白・黒
構造非防爆

1 パルスあたりの体積

呼称(号数)で標準値が決まります
呼称(号数)標準特注
1・1.6・2.5・4・60.1 m³/P0.01 m³/P
10・161 m³/P0.1 m³/P

号数が大きいほど 1 パルスが粗くなります。10 号で標準の 1 m³/P だと、小さな流量では 1 時間に 1 発も出ないことがあります。細かく見たい場合は、特注レートのメーターが必要です。

既設ガスメーター パルス発信器付マイコンメーター A(白) B(赤) COM(黒) EM300-DI GPIO 入力(ドライ接点) 信号 COM 赤(信号) 黒(COM) 白(A)は未使用 2 線で接続。EM300-DI のケーブル長は 1 m(特注で変更可)。延長する場合はノイズ源から離し、長さと経路を記録します
端子の並びと記号はメーターの機種により異なるため、仕様書で確認します。結線作業は保安機器に触るため、必ずガス事業者・メーカーの了解を得てから行います。

最初に確認する 4 項目

  1. メーターが「パルス発信器付き」か(型式・号数)。銘板とメーターの仕様書で確認します
  2. 1 パルスあたりの体積(0.01/0.1/1 m³ のどれか)。これが計算の基準になります
  3. パルス端子の取り出し可否。保安機器のため、ガス事業者・メーターメーカーの確認が必要です
  4. 設置場所(屋内外・金属盤の中か・防爆区域かどうか)。電波の届き方と機器の選定が変わります

ここが落とし穴です

  • パルス発信器が付いていない場合、メーターの交換はガス事業者の工事になります(当社では交換できません)
  • 発信器付きメーターの構造は非防爆です。EM300-DI も防爆機器ではありません。防爆場所に関わる場合は、危険箇所区分図と対象ガスをいただいて個別に確認します(この場で可否を断定しません)
  • 号数が大きいメーターは 1 パルスが粗くなります。細かく見たい系統は、特注レートのメーターか、系統の分け方の見直しが必要です

パルスの数え方

送られてくるのは「積算パルス数」です

機器が 10 分ごとに送るのは、その時点までの積算パルス数です。使用量は、受信ごとの差分に 1 パルスあたりの体積 k を掛けて作ります。この作りにすると、受信が遅れても抜けても合計がずれません。

届いたデータ

k = 0.1 m³/P の例
受信時刻積算パルス差分使用量
15:0065——
15:1068+30.3 m³
15:206800 m³
15:3074+60.6 m³

差分 × k を、後ろ側の受信時刻の区間に計上します。

区間の使用量になる

棒グラフに出る形
0.3 0 0.6 15:00 15:10 15:20 15:30 差分 +3 差分 0 差分 +6 単位は m³ (差分 × 0.1)
グラフは補完しません。受信が抜けた区間は、次に受信できた区間にまとめて計上されるため棒が突出して見えますが、合計は正しい値です。

計算の決まり

  • 使用量 = 隣接する受信の差分 × k
  • 期間合計(本日・昨日・今週・今月)は、期間直前の 1 件を起点に差分を足す
  • 期間の区切りは拠点のタイムゾーンで行い、サーバーの時刻設定に依存させない
  • k はアプリ側の設定値。直すと過去の表示も自動で追従する

リセットと欠測の扱い

  • 積算値が前回より小さくなったら「リセット」とみなし、受信値そのものを増分とする(電池交換・機器交換・カウンタクリア)
  • 受信が抜けた区間はグラフに「欠測あり」の印を出す。値は埋めない
  • 設置・試験の段階で入る試験パルスは、運用開始日時より前のデータとして退避してから削除する
  • 立ち上げ時に、メーターの指示値とアプリの積算値を 1 回突き合わせる

画面でできること

3 つの画面に分けていますデモ画面を見る

画面は「今どれだけ使っているか」「いつ使っているか」「報告に使う形」の 3 つに分かれます。いずれも御社の建物名・系統名を入れた状態でお作りしてからご覧いただきます。

① ダッシュボード

今の状態と、取り込めているかが 1 画面で分かります。

  • 今日の使用量(前日同時刻比)、直近 1 時間の流量
  • 今月の累計と月末見込み、熱量 MJ・CO2 換算
  • 10 分粒度の時刻別グラフ(欠測した区間は橙で表示)
  • 計測点ごとの最終受信・電池・電波品質(SNR)

最終受信・電池・SNR を常に並べて出すのは、数字が出ない原因(機器か電波か回線か)を画面だけで切り分けられるようにするためです。

② 時間帯のくせとベースロード

いつ使っているか、止まっているはずの時間に流れていないかを見ます。

  • 時刻 × 曜日のヒートマップ(直近 4 週の平均 m³/h)
  • ベースロード=夜間(例 2:00-4:00)の最小使用量の推移
  • 前日・前週・前年同月との重ね表示、系統別の積み上げと構成比
  • 粒度は期間から自動(24 時間までは 10 分、8 日までは 1 時間、以降は 1 日)

土日と深夜が「色づいている」こと自体が是正の対象になります。夜間の最小値が上がってきたら、立ち消え・消し忘れ・微少漏れの疑いとして通知します。

③ レポートと原単位

報告と社内説明に使える形で出します。

  • 月次集計(使用量 m³・熱量 MJ・CO2 kg・前年同月比)
  • 原単位(製品 1 t あたり、客数あたり、延床面積あたり)
  • CSV 出力(UTF-8 BOM 付き・拠点のタイムゾーン)と月次 PDF
  • 対策を打った月に印を付け、使用量ではなく原単位で効果を示す

原単位の分母(生産量・客数など)は手入力または CSV 取込です。分母がない月は原単位を出しません(推定値を混ぜません)。

計算と係数

式は単純で、要点は「係数をどこから取るか」です
使用量 V [m³]V = Σ(Δパルス × k)k = 1 パルスあたりの体積。メーターの銘板・仕様書が一次ソースです
熱量 Q [MJ]Q = V × 単位熱量[MJ/m³]単位熱量はガス事業者の公表値(契約している熱量)を使います
CO2 E [kg-CO2]E = V × 排出係数ガス事業者の公表係数、または省令で定める値を使います
原単位V ÷ 分母(生産量・客数・面積)分母がない期間は算出しません(推定値を混ぜません)
設定項目(拠点ごとに持ちます)例取得元
1 パルスの体積 k0.1 m³/Pメーターの銘板・仕様書(号数で標準値が決まります)
単位熱量45 MJ/m³ 前後(13A の例)ガス事業者の公表値。年度・事業者で異なるため決め打ちしません
CO2 排出係数事業者別の公表係数温対法では、都市ガス・熱は事業者ごとの公表係数または省令で定める値を用います
LP ガスの場合体積 ↔ 質量の換算が必要ボンベ・バルクの管理単位(kg)に合わせて個別に定義します

運用で効く取り決め

  • 係数は年度ごとに履歴を持ちます。係数が改定されても、過去の月次は当時の係数のまま再現できます
  • 保存するのは生の積算値です。丸めは表示段で行うため、あとから別の係数で引き直せます
  • 画面に係数の数値をハードコードしません。「どこから取った値か」を画面に表示します
  • 報告書に使う場合は、算定方法と係数の出典(事業者の公表資料・省令)を併記します

通知

「異常を見つける」より「通知で埋もれない」を優先しています
種類条件再通知重大度
閾値超過1 時間・1 日・1 か月の使用量がしきい値を超えた6 時間注意
ベースロード異常夜間(例 2:00-4:00)の最小使用量がしきい値を超えた=立ち消え・消し忘れ・微少漏れの疑い6 時間重要
使用ゼロ稼働時間帯に使用量が 0 のまま(設備停止・断ガスの疑い)6 時間注意
計測点の途絶最終受信から 30 分で疑い、24 時間で確報24 時間重要
ゲートウェイ停止疑い同一拠点の全計測点が同時に途絶6 時間重要
電池低下電池残量 20 % 以下7 日予防
電波品質の悪化SNR が復調限界付近で継続、またはフレーム抜けが続く24 時間予防
誤報を抑える状態の変化で管理し、発生通知は種別ごとの間隔に 1 回だけ。復旧通知は、発生を通知していたときだけ送ります。全体が途絶している最中は、個別の途絶通知を出しません(1 通にまとめます)
宛先は 3 層システム全体の固定宛先、拠点ごとの宛先(お客様の担当者)、利用者アカウントごとの ON/OFF を分けて持ちます
送信手段メール(SMTP)と SMS。Slack などの Webhook も同じ仕組みで追加できます

UG65 自身は生存通知を出しません。全センサーが同時に止まったら、センサーではなくゲートウェイ(回線・再起動)を疑う設計にしています。設定変更や再起動のあいだはデータが抜けるため、作業時刻を記録し、画面に「保守中」を出せるようにします。

アプリの作り

既に動いているダッシュボード基盤に載せます

新しく作るのは画面と計算の部分だけです。受信(MQTT ブローカー)、保存(PostgreSQL + 時系列の圧縮・連続集約)、通知、バックアップ、監視は、当社が他の計測で使っているものと同じ構成です。1 台のサーバーに複数の拠点・複数のアプリを同居させる形も含みます。

取り込みの設計

  • トピックは拠点ごとに分け、拠点ごとの MQTT ユーザーに ACL でその拠点だけを許可する
  • (機器, 時刻)の一意制約で、再送やまとめ送信による重複をそのまま吸収する
  • 解釈できなかったメッセージは生データごと別テーブルに残す(新機種の調査に使う)
  • 取込は 1 サイクル 1 行のログ(台数・挿入件数・失敗理由)を残し、「取り込めているか」を画面から確認できる

画面が使う主な API

計測点の一覧鮮度・電池・電波品質つき
区間ごとの使用量期間と粒度を指定(粒度は自動も可)
ベースロードの推移夜間の最小使用量
月次レポートm³・MJ・CO2・前年比
CSV 出力BOM 付き・拠点のタイムゾーン
未復旧の通知一覧画面の自動更新つき

ログインは拠点ごとの権限で分けます。既存の中央監視・BMS に値を渡す場合は、UG65 の BACnet/IP・Modbus 出力を使う構成も選べます。

導入の進め方

デモ画面 → 実データ → ご判断 の 3 段階
1無料

デモ画面を作ります

  • 平面図とお困りごとをお聞きします
  • メーターの型式・号数・パルス発信器の有無を確認します
  • この仕様のまま、御社の建物名・系統名で動く画面を作ります
  • 解決できそうかを、画面を見ながら擦り合わせます
2

センサーを取り付けて実データ

  • 機器の貸出と初期設定は無料です(取付と遠方への出張は有償)
  • EM300-DI をメーターのパルス端子に結線し、UG65 を設置します
  • 必要なゲートウェイ台数は、このときに電波を測って確定します
  • 2〜4 週間の実データで、時間帯のくせとベースロードが出ます
3

本購入のご判断

  • 実データと効果の見込みをまとめてご提出します
  • 機器構成とお見積りは、Step 2 の実測にもとづいて確定します
  • 御社の社内調整(予算・稟議)に使える形でお出しします
  • 継続利用は、画面・通知・レポートの運用に移ります

機器構成の考え方

規模EM300-DIUG65
メーター 1 つ(1 系統)1 台1 台
メーター 3〜5 つ(系統別)メーターの数だけ1 台(電波が届く範囲なら)
棟・建物が分かれているメーターの数だけ棟ごとに 1 台を目安

台数を先に決めない理由

LoRaWAN の電波は、金属盤の中・地下・配管の陰で 10〜20 dB 変わります。カタログの距離では決まりません。Step 2 でセンサーを設置するときに電波を実測し、ゲートウェイの位置と台数を確定します。

費用

何にいくらかかるかの内訳を先にお示しします

費用はメーターの数・棟の数・結線の条件で変わります。同じ「工場 1 棟」でも、見たい系統が 1 つか 5 つかで構成が違います。そのため定価のパッケージは置かず、何にいくらかかるかの内訳を先にお示しします。お見積りは Step 1 のデモ画面と Step 2 の実データを経て、構成が固まってからお出しします。

EM300-DI(パルスカウンター)メーターの数で決まります。メーター 1 つにつき 1 台です。1 台で複数のメーターをまとめることはできません
ゲートウェイ(UG65)棟の数と電波の届き方で決まります。同じ建屋なら 1 台にまとまることが多く、棟が分かれると増えます(→ 台数を先に決めない理由)
パルス端子への結線メーターの数と設置条件で決まります。保安機器に触る作業のため、ガス事業者・メーカーの了解を得てから行います。メーター本体の交換が必要な場合は、ガス事業者側の工事です
画面の構築作り込みの範囲で決まります。系統の分け方、原単位の分母、レポートの体裁を御社の判断のしかたに合わせます
継続の監視・通知・レポート(月額)計測点数と通知の範囲で決まります。導入時だけで終える運用も選べます

どこまでが無料で、どこから費用がかかるか

Step 1 — デモ画面の作成は無料です。平面図とメーターの情報をいただければ、御社の構成で動く画面を作ってお見せします。機器の購入も設置も不要で、この段階で費用は発生しません。
Step 2 — 機器の貸出と初期設定は無料です。実際に取り付けて数字を取り、期待したデータが取れるかを実データで確認します。取付作業の費用と、遠方への出張については個別にご相談ください。
Step 3 — 効果が見えてから有償になります。本運用に移る段階で、機器代と月額の利用料をお見積りします。Step 2 の結果を見て「ここまでで十分」と判断いただいても構いません。その場合は機器の返却だけで、費用は発生しません。

確認したいこと

構成を確定させるために先に埋めたい項目

お客様・ガス事業者に確認したいこと

  • メーターの型式・号数と、パルス発信器が付いているか
  • 1 パルスあたりの体積(0.01/0.1/1 m³ のどれか)
  • パルス端子の取り出しと結線の了解(保安機器のため事業者・メーカーの確認が必要)
  • メーターの設置場所(屋内外・金属盤の中・防爆区域かどうか)
  • 契約しているガスの種類と、単位熱量・CO2 排出係数の公表値(都市ガス/LP ガス)

当社で決める・用意すること

  • ネットワーク(有線 PoE/Wi-Fi/LTE)と送信の出口
  • 系統の分け方(厨房・ボイラー・乾燥炉など)と画面の計測点名
  • 保存期間・圧縮方針と、月次レポートの体裁
  • 原単位の分母(生産量・客数など)の入手方法と入力の担い手
  • 通知の宛先・しきい値(ベースロードの判定時間帯と上限)

LP ガス(ボンベ・バルク)の場合は、体積ではなく質量での管理になるため、換算と残量管理の扱いを個別に決めます。残量は超音波の距離センサーで測る構成も組めます。

御社のガスメーターで、同じ画面をお作りします

メーターの銘板写真(型式・号数・パルスの表記)と系統の数、見たいことを教えていただければ、構成案と画面をお出しします。デモ画面の作成は無料です。パルス発信器が付いているかどうかの確認からご一緒にできます。

まず話を聞く(デモ画面の作成は無料)デモ画面を見る

出典:Milesight「EM300-DI Datasheet」「UG65 Datasheet」(メーカー公開資料)/都市ガス用マイコンメーター(パルス発信器付)のメーカーカタログ/温対法の算定・報告・公表制度(都市ガス・熱の CO2 排出量は事業者ごとの公表係数または省令で定める値を用いる)。パルス仕様とパルスレートはメーターの機種で異なるため、案件ごとに銘板と仕様書で確認します。