「涼しくなりました」を、数字で渡す
遮熱や断熱の工事は、効果が体感でしか語れないことが多い仕事です。施工前と施工後で比べても、その日の天気が違えば数字は動きます。同じ建物の未施工エリアと施工エリアを同時に測れば、天候の影響を受けずに差だけを取り出せます。この画面は、工事を請ける側がお客様へ渡すための材料です。
図の数値は想定値
現場の困りごと
工事を請ける側でよく聞く 3 つ01
効果が「涼しくなりました」で終わる
工事そのものは確かな仕事でも、効果を示す数字がないと、次の棟や次の案件につながりません。見積の根拠も、前例の体感に頼ることになります。
この画面で分かること施工側と未施工側の同時の温度差が残ります。お客様へ渡せる形(CSV・PDF)で書き出せます。
02
施工前と施工後で比べると、天気で崩れる
前後比較は、比べる 2 日の日射と外気が違えば意味を持ちません。涼しい日に測れば効果が小さく見え、猛暑日なら大きく見えます。
この画面で分かること同じ建物の未施工エリアと施工エリアを同時に測ります。天候が同じなので、差がそのまま効果になります。
03
「本当に効いているのか」と聞かれると答えに詰まる
測っていないので、疑われたときに示すものがありません。逆に、効いていない条件があることも説明できません。
この画面で分かること日射量の帯ごとに差を出すので、日射のない夜間に差が消えることまで示せます。差が日射由来であることの根拠になります。
なぜ同時対照なのか
前後比較ではなく、同じ時刻で比べる同じ建物の中に、施工する範囲と残す範囲を作ります。屋根の半分、棟の片側、同じ並びの 2 部屋。外気も日射も同じ条件になるので、同じ時刻の差がそのまま効果になります。工程の都合で全面施工になる場合は、施工前に数週間とって建物固有の差(ベースライン)を先に把握しておく方法もあります。
🔴 必ず先に確認すること: 施工と関係のない差が、もともとあります。同じ建物でも、方位・天井高・設備の配置で 1℃ 前後の差が出ることがあります。これを効果に数えると、実際より大きな数字になります。施工前に同じ測点で数日とり、ベースラインの差を引いてから効果を語ってください。夜間(日射 0)の差が、その目安になります。
省エネ率や削減金額は、当社では保証しません。測って示せるのは温度の差と、その時間です。空調の電流を併せて測れば使用量の変化までは出せますが、運転の条件が同じであることが前提になります。「何 % 削減」と断定する資料は作りません。
湿度の差だけで効果を語らないでください。相対湿度は温度で動くため、温度が下がれば湿度は上がります。効果の指標には温度差(ΔT)を使います。
設置の条件
測り方を決めるときに確認すること- 測点は、施工側と未施工側で同じ高さ・同じ条件に置きます。天井付近と床上 1m の 2 段が基本です。片側だけ日陰、片側だけ空調の吹き出しの下、という置き方では比べられません。
- 外気と日射も同時に取ります。屋外の温度と、気象データの日射量を並べて初めて「日射の強い日の差」が出せます。日射のない日のデータが、効果の根拠になります。
- センサーは最低 4 点から。施工側 2 点・未施工側 2 点で始められます。測点を増やすほど、場所による差と施工の効果を分けやすくなります。
- 施工の前から測りはじめるのが理想です。工事の前に数日とれば、建物固有の差を引けます。工程に余裕がない場合は、施工後の夜間のデータで代用します。
- お客様に渡す形を先に決めます。報告書に貼る図、説明に使う画面、CSV の生データ。どれが必要かで、記録の粒度と期間が決まります。
使う機器
電池式・貼り付けで、工事の邪魔になりませんMilesight EM300-TH × 4〜(施工側・未施工側 × 天井付近・床上 1m)Milesight EM300-TH × 1(屋外の外気。日射を避けて設置)気象データ(日射量) × 1(日射量の帯ごとに差を出すために使います)Milesight CT303 × 1〜(任意。空調の電流。使用量の変化を見る場合)Milesight UG65 × 1〜(LoRaWAN ゲートウェイ)
EM300-TH・CT303・UG65 は技適取得済みです。センサーは電池式で、貼るかねじ止めで付けられます。屋根下や天井裏など高い位置に付ける場合は高所作業になるため、専門業者に依頼します(費用は別途です)。CT の取り付けだけ分電盤内の作業になるため電気工事士が行います。ゲートウェイの台数は電波状況で変わるため、必要な台数は、Step 2 でセンサーを設置するときに電波を測って確定します。
関連する画面
この構成で組み合わせる既存のデモです次の現場で、効果を数字にしてみませんか
対象の建物と施工する範囲、工期を教えていただければ、測点の置き方と機器構成をお出しします。デモ画面の作成は無料、そのあと実際にセンサーを取り付けて数字を取る段階も機器の貸出と初期設定は無料です。お客様へ提出する形(報告書・CSV)も合わせて決められます。
