室間差圧が、いつ・どれだけ下がっていたか
清浄区を陽圧に保つ運用は決まっていても、実際に何 Pa だったかを連続で持っている現場は多くありません。記録が日に数回の読み取りだと、扉の開けっぱなしやフィルタの目詰まりで下がっていた時間は残りません。数 Pa を読むには、それ専用の計器が要ります。
図の数値は想定値
現場の困りごと
クリーンルームでよく聞く 3 つ01
差圧の記録が 1 日 2 回の読み取りだけ
壁の差圧計を見て用紙に書く運用です。読んだ瞬間が基準内なら記録は通りますが、その間に下がっていた時間は残りません。あとから「あの日はどうだったか」を確かめられません。
この画面で分かること扉ごとの差圧を連続で記録します。下回っていた時間が区画別・時間帯別に出るので、原因の切り分けができます。
02
下がる原因が、扉なのかフィルタなのか分からない
扉を開ければ下がるのは当たり前です。問題は「閉めたのに戻らない」ときですが、扉の開閉が記録されていないと、その区別ができません。
この画面で分かること扉の開閉を接点から取り込み、差圧と同じ時間軸に並べます。開放中は判定から外し、閉まってからの戻り方を見ます。
03
フィルタの目詰まりに気づくのが遅れる
差圧が少しずつ下がっていても、日に 2 回の読み取りでは傾向が見えません。気づくのは交換の時期か、逸脱が出たあとです。
この画面で分かること前の週・前の月と比べた推移が残ります。交換の時期を、期間ではなく実測で決められます。
測り方と、できないこと
先にここをはっきりさせます数 Pa の差圧は、室内用の温湿度センサーが持つ気圧の値では読めません。分解能が足りず、天候による気圧の変動にも埋もれます。専用の微差圧トランスミッタ(オートゼロ付き)で測り、その出力を UC300 で無線に載せます。考え方は工場の差圧と空調の無駄のページと同じです。
GMP の正式な記録システムの代わりにはなりません。データインテグリティや監査証跡の要件を満たす記録は、これまでの仕組みがそのまま必要です。この構成は傾向監視と早期警報として使います。どちらの記録を正とするかを、導入の前に決めてください。
清浄度(浮遊粒子)は測りません。パーティクルカウンタは当社の取扱にありません。測るのは差圧・温湿度・扉の開閉・電力です。
設置の条件
クリーンルームで先に確認すること- 屋外側・基準側をどこに取るかで、値の意味が変わります。一般区を基準にするのか、屋外を基準にするのか。風の影響を受ける場所から取ると、データ全体が使えなくなります。
- 既設の差圧計があるなら、まず並べて記録します。出力(4-20mA や接点)が出ていれば、そこから取り込めます。新しく付けるより早く、既存の記録との比較もできます。
- 扉の信号は既設から取り出します。インターロックやリミットスイッチの接点があれば、そこから取り込みます。接点が出ていない場合は、取り出し方を含めてご相談ください。
- 室内への機器の持ち込みには手順があります。清浄区に入れる機器は、材質・清掃性・持ち込みの承認が要ります。測点を室外側に置いて配管で引く方法も含めて、設置の形を決めます。
- 既設の空調・制御には接続しません。測るだけの構成です。しきい値を超えたときに現場のパトライトを点ける、という出力までは足せます。
使う機器
差圧だけは専用の計器を使います微差圧トランスミッタ × 2〜(±25〜±50 Pa レンジ・オートゼロ付き。室間差圧)Milesight UC300 × 1〜(アナログ / Modbus を無線に載せる。パトライトへの出力も)Milesight EM300-TH × 3〜(各区画の温湿度)Milesight EM300-DI × 2〜(扉の開閉。既設の接点から)Milesight UG65 × 1〜(LoRaWAN ゲートウェイ)
UC300・EM300-TH・EM300-DI・UG65 は技適取得済みです。微差圧計は国内の定番機種から、レンジと出力形式を決めて選定します。温湿度センサーは電池式で貼るだけです。ゲートウェイの台数は電波状況で変わるため、必要な台数は、Step 2 でセンサーを設置するときに電波を測って確定します。
関連する画面
この構成で組み合わせる既存のデモです御社のクリーンルームでも、差圧を連続で残しませんか
部屋の構成と扉の位置、既設の差圧計の有無を教えていただければ、測り方と機器構成をお出しします。デモ画面の作成は無料です。
