冷凍冷蔵倉庫の見える化ダッシュボード

「庫内の温度計は 1 室 1 点。荷の上段が何℃かは誰も知らない」「ドックの扉が開けっぱなしでも、何分開いていたかは残らない」「デフロストが増えているのに、気づくのは電気代の請求書」。冷凍冷蔵倉庫 1 拠点で毎日起きるこの 3 つを、庫内の高さ別の温度・扉の開放時間・冷凍機の電流から 1 つの画面で見ます。

想定値開くたびに同じ画面
荷捌き場・ドック前室F 級 冷凍庫C 級 冷蔵庫機械室 冷凍機 分電盤・CT ゲートウェイ

① 庫内の温度計は 1 室 1 点。吹出の近くで −26.2℃ と出ている

現場のイメージ(イラスト・数値は想定値)— 高さによる温度差 → 扉の開放 → 着霜と電流

現場の困りごと

冷凍冷蔵倉庫でよく聞く 3 つ
01

庫内の温度計は 1 室 1 点。荷の上段が何℃かは誰も知らない

多くの倉庫で、記録に残っているのは室ごとに 1 点です。その 1 点はたいてい冷却器の吹出の近くにあり、庫内でいちばん低い値が出ます。実際に荷が置かれているラックの上段は、そこより数℃ 高いことがあります。

この画面で分かること天井付近・荷姿(ラック上段)・床付近の 3 高さで記録します。上下の差が数字で残るので、送風の向きや積み方を変える根拠になります。
02

ドックの扉が何分開いていたかが残らない

入出庫のたびに扉が開き、外の空気が前室から庫内へ入ります。忙しい日ほど開けっぱなしになりますが、何分開いていたかは記録に残りません。前室が結露して床が凍り、転倒のリスクにもなります。

この画面で分かること扉の開放時間をバース別・時間帯別に集計します。開放のあとに庫内が何℃上がり、戻るのに何分かかったかも並べて見られます。
03

デフロストが増えているのに、気づくのは請求書

冷却器に霜が付くと冷えにくくなり、霜取りの回数が増えます。回数が増えればその分だけ電気を使い、庫内の温度も揺れます。ところが「今月は何回だったか」を数えている現場はほとんどありません。

この画面で分かることデフロストの回数と時間、冷凍機の電流の推移。前の週と比べて増えていれば、霜取りの設定や扉の運用を見直す材料になります。

統合ダッシュボード

庫内の高さ別の温度・扉・冷凍機を 1 画面に
冷凍冷蔵倉庫向けダッシュボードが 1 日ぶん動く様子1 日の動き ダッシュボードを開く

仮想の現場: 冷凍冷蔵倉庫 1 拠点(F 級の冷凍庫 2 室・C 級の冷蔵庫 2 室・前室・荷捌き場・ドック 4 バース・機械室)。入出庫は 6:00〜18:00。値は想定値で、開くたびに同じ画面です。

  • 4 室 × 天井付近・荷姿・床付近の 12 測点と、室ごとの上下の温度差
  • ドック扉の開放時間(バース別)、開放のあとの庫内の戻り、前室の湿度と床の凍結
  • デフロストの回数と時間、冷凍機の電流、デマンドの目安に対する比率

ダッシュボードを開く

上の画像は、早朝の入庫から夜まで 1 日ぶん動く様子です。開くと再生・倍速・時刻の移動を操作できます。上部の「解説に戻る」でこのページに戻れます。

測る前に決めること

冷凍冷蔵倉庫でいちばん多い行き違い

冷凍冷蔵倉庫の温度記録は、「どこを測った値か」で数字が変わります。同じ室の中でも、冷却器の吹出の近くと、ラック上段の荷のそばでは差が出ます。記録を荷主へ出す場合はなおさら、測点の位置と管理範囲の決め方を先に合わせておく必要があります。

温度帯の区分は御社の登録内容に合わせます。冷蔵倉庫は C 級(チルド)と F 級(フローズン)に大別され、さらに等級ごとに保管温度が決まります。この区分は 2024 年の告示改正で細分化されています。画面の管理範囲は、御社が登録している区分と荷主との取り決めに合わせて設定しますので、デモの値(F 級 −30〜−20℃ / C 級 −2〜5℃)をそのまま当てはめることはしません。
測定範囲の下限に注意してください。庫内用の温湿度センサー(EM320-TH)は −30℃ までです。これより低い温度帯の室では測れないため、測温抵抗体(PT100)で測ります。御社の室の設定温度を先に教えていただければ、どちらで測るかをその場でお答えできます。
記録の信頼性は、校正の考え方で決まります。荷主の品質保証や監査で記録を使う場合、センサーの精度と校正の扱いを先に決めておきます(出荷時の校正の有無、定期的な確認の方法、既設の温度計との並行記録の期間)。ここを決めずに走り出すと、あとから記録の読み替えが必要になります。
荷捌き前室F 級C 級機械室
現場庫内 3 高さ・前室・ドック扉・冷凍機・分電盤
LoRaWAN(無線)電池式・配線なし
Milesight UG65 LoRaWAN ゲートウェイ
ゲートウェイ UG65電源と回線だけ(LTE または有線)
クラウド10 分ごとに保存・判定
冷凍冷蔵倉庫向けダッシュボードの画面
この画面倉庫長・荷役の責任者・設備担当で同じ画面を見る

このデモの想定: F 級 2 室・C 級 2 室の冷凍冷蔵倉庫 1 拠点。庫内のセンサーはマグネットかねじ止めで、荷役を止めずに設置できます。CT の取り付けだけ分電盤内の作業になるため電気工事士が行います。

設置の条件

冷凍冷蔵倉庫で先に確認すること
フロン排出抑制法の点検は、この画面では置き換わりません。業務用の冷凍冷蔵機器は全機器が簡易点検(3 か月に 1 回以上)の対象で、圧縮機の定格出力 7.5kW 以上は定期点検(年 1 回以上・専門の知識を持つ者が実施)の対象になります。できるのは異常の早期発見と、点検の順番を決めることです。冷媒が抜けはじめた機器は、電流の上昇とデフロスト回数の増加という形で先に出ます。

見えるようになること

  • 室ごとの上下の温度差。荷が置かれている高さが何℃かが分かる
  • 扉の開放時間がバース別・時間帯別に残り、開放のあとの戻り方まで並べて見られる
  • デフロストの回数と時間、冷凍機の電流。前の週と比べて増えていれば手を打てる
  • 前室の湿度と床の凍結につながる条件
  • 荷主へ出す温度記録が、人の手を介さず CSV と PDF で残る
  • 通信が途切れた区間が「通信なし」として残り、記録の空白に後から気づかない

使う機器

Milesight EM320-TH × 12(庫内 4 室 × 3 高さ。−30℃ まで)Milesight EM500-PT100 × 4(−30℃ を下回る室、冷却器の出入口の温度差)Milesight EM300-TH × 4(前室・荷捌き場・機械室)Milesight EM300-DI × 4(ドック扉の開閉。既設の接点から取り込みます)Milesight CT303 × 3(冷凍機・デフロスト・照明)Milesight CT305 × 1(受電。デマンドの目安)Milesight EM300-SLD × 2(機械室・ドレン下の漏水)Milesight UG65 × 1〜(LoRaWAN ゲートウェイ)

庫内のセンサーはマグネットかねじ止めで、荷役を止めずに設置できます。CT の取り付けは分電盤内の作業になるため電気工事士が行います。ゲートウェイの台数は電波状況で変わります。断熱パネルの内側は電波が通りにくいため、必要な台数と設置位置は、Step 2 でセンサーを設置するときに電波を測って確定します。

御社の拠点でも同じ画面を

室の数と設定温度(分かれば登録の区分)、ドックのバース数、冷凍機の系統を教えていただければ、測り方と機器構成をお出しします。

まず話を聞く(Step 1 は無料)はじめ方を見る