急速充電器を増やすと、契約電力は足りるのか

高圧受電の契約電力は、過去 1 年間の 30 分デマンドの最大値で決まります。夏の午後、空調がフルに回っているところへ急速充電が重なった 30 分が、そのあと 1 年の基本料金を決めてしまいます。主幹と系統別の電流を測って、いまの余裕が何 kW あるか、超えそうなときに何から落とすか、充電器をあと何台置けるかを出します。

想定値開くたびに同じ画面
高圧受電(キュービクル) 分電盤 ショールームの空調展示照明・看板事務所・バックヤードサービス工場EV 充電器(急速) 主幹 CT305 系統ごとに CT303 30 分デマンド 050100 契約電力 100 kW 予測 主幹のいまの kW

① 9/24(木)14:05。急速充電器にお客様の EV が 1 台。50 kW が立ち上がる

現場のイメージ(図)— 契約電力に迫った 30 分を、どう収めるか

現場の困りごと

店舗の設備を預かる立場でよく聞く 3 つ
01

急速充電器を増やしたいが、受電が足りるか分からない

見積を取ると「キュービクルの更新が要るかもしれない」と言われます。いまのピークが何 kW で、契約に対してどれだけ余裕があるのかを誰も持っていないので、増設するかどうかを決められません。

この画面で分かること30 分デマンドの実測と、空調・充電器・照明の重なり方。契約電力に対する余裕と、あと何 kW 置けるかが出ます。
02

1 回ピークを作ると、1 年間効いてしまう

高圧の契約電力は、過去 1 年間の 30 分デマンドの最大値で決まります。夏の午後にたまたま重なった 30 分が、翌年の同じ月まで基本料金を押し上げます。しかも、それが起きたこと自体に気づきません。

この画面で分かること30 分枠の途中で「このままいくと何 kW になるか」を出し、超えそうなときに知らせます。何から落とすかを決めておけます。
03

閉店後に何が流れているのか分からない

看板、展示車のスポット、事務所、バックヤード。夜間にいくら使っているかは請求書の合計でしか見えません。意図して点けているのか、消し忘れなのかを切り分けられないので、毎年同じ議論になります。

この画面で分かること無人時間の系統別の消費。照明は回路ごとに見られるので、見せたい演出は残して、事務所とバックヤードだけを落とせます。

統合ダッシュボード

デマンド・系統別・EV 充電を 1 画面に
電力と EV 充電のダッシュボードが 1 日ぶん動く様子1 日の動き ダッシュボードを開く

仮想の現場: 新車ディーラー 1 店舗(ショールーム+サービス工場)。高圧受電・契約電力 100 kW。急速充電器 50 kW × 1 台、普通充電 6 kW × 2 台。値は想定値で、開くたびに同じ画面です。

  • 30 分デマンドの推移と、契約電力に対する余裕。枠の途中での見込み
  • 系統別(空調・展示照明・事務所・サービス工場・EV 充電器)の kW と kWh
  • EV 充電 1 回ごとの時間・電力量と、他の設備との重なり
  • 無人時間に流れているものと、充電器をあと何台置けるか

ダッシュボードを開く

上の画像は、深夜から夜まで 1 日ぶん動く様子です。開くと再生・倍速・時刻の移動を操作できます。上部の「解説に戻る」でこのページに戻れます。

デマンドの決まり方と、測り方

計算の根拠

高圧受電の契約電力は、過去 1 年間の 30 分デマンドの最大値で決まります(実量制)。30 分デマンドは、その 30 分間の平均電力(kW)です。瞬間的に大きな電流が流れても 30 分ならして下がれば影響は小さく、逆に 30 分ずっと高いままだと、その値が契約電力になります。一度更新されると、そのあと 12 か月はその値が続きます。基本料金は契約電力に比例するので、夏の 1 日の 30 分が翌年まで効きます。

この画面の「見込み」は、枠の残り時間をいまの kW で埋めた値です。14:00〜14:30 の枠で、14:12 時点までの実績に、残り 18 分ぶんを「いまの kW が続くとして」足し、30 で割っています。先の予測ではなく、いまのまま行った場合の着地です。これなら外れ方が説明できます。

  • 測るのは電流です。主幹に 1 つ、系統ごとに 1 つずつ CT(クランプ)を分電盤の中に挟みます。電圧と力率は仮定値で換算しているので、kW は概算です。正確な取引用の値が要る場合は、計量器側の値と突き合わせます
  • 急速充電器は回路を分けて測ります。他の系統と混ざっていると、ピークの原因が特定できません
  • 落とす順番は、決めておかないと間に合いません。30 分枠は待ってくれないので、「お客様の充電は絞らない」「まずショールームの空調を 1 ループ」のように、順番を先に合意しておきます
  • 複数店舗を合計して原油換算 1,500 kL/年を超えると、省エネ法の特定事業者になり、定期報告の義務が生じます。拠点ごとの電力量をこの形で持っておくと、そのまま報告の下敷きになります

表示している数値は想定値で、特定の物件のデータではありません。金額は構成と契約内容で変わるため、この画面では kW と kWh だけを出しています。

受電分電盤空調照明工場EV 充電主幹 CTCT305 / CT303分電盤内電気工事士
主幹に 1 つ、系統ごとに 1 つ既設の電線にクランプを挟むだけで、配線の切断や停電は要りません
LoRaWAN(無線)盤の中から電波を出します
Milesight UG65 LoRaWAN ゲートウェイ
ゲートウェイ UG65電源と回線だけ(LTE または有線)
クラウド1 分ごとに記録・30 分で集計
電力と EV 充電のダッシュボードの画面
この画面店長・設備担当・本部で同じ画面を見る

このデモの想定: 高圧受電・契約電力 100 kW のディーラー 1 店舗。CT の取り付けは分電盤内の作業になるため電気工事士が行います。デマンドの警報だけなら測るだけで始められ、落とす制御まで行う場合は空調や照明の制御盤に接点または KNX / DALI の経路を足します。

見えるようになること

  • 30 分デマンドの推移と、契約電力に対する余裕。枠の途中での着地見込み
  • ピークが「何と何の重なり」で起きているか。系統別の kW と kWh
  • EV 充電 1 回ごとの時間・電力量と、空調のピークとの重なり方
  • 無人時間に流れているもの。回路ごとなので、演出は残して事務所だけ落とせます
  • いまの契約のまま、充電器をあと何台置けるか

使う機器

Milesight CT305 × 2(主幹と EV 充電器の回路・大電流)Milesight CT303 × 4(空調・展示照明・事務所・サービス工場)Milesight EM300-TH × 1(屋外の温度。空調の負荷と並べます)Milesight UG65 × 1(LoRaWAN ゲートウェイ)KNX / DALI(照明の回路別スケジュールと調光。落とす制御まで行う場合)

CT は既設の電線に挟むだけで、配線の切断も停電も要りません。ただし分電盤の中の作業になるため電気工事士が行います。まずは測るだけで始めて、デマンドの警報を出すところまでが Step 2 の範囲です。落とす制御まで行う場合は、空調と照明の制御経路を別途確認します。ゲートウェイの台数は電波状況で変わるため、必要な台数は、Step 2 でセンサーを設置するときに電波を測って確定します。

関連する画面

同じ構成で組み合わせられます

御社の店舗でも、同じ画面を

分電盤の系統表(手書き可)と契約電力、充電器の構成と台数を教えていただければ、測り方と機器構成、設置イメージをお出しします。

まず話を聞く(Step 1 は無料)はじめ方を見る