ショールームは、どの段で落ちているのか
来店したお客様は、まず展示車を見ます。そこへ営業が声をかけ、話が進めば着座して詳しい商談になり、試乗を経て契約に向かいます。この流れを段に分けて数えると、落ちているのはたいてい「着座」ではなく、その手前の声をかけるまでの時間です。入口の人数と、展示車ゾーン・商談テーブルの区画ごとの人数から、段ごとの歩留まりを出します。
現場の困りごと
ショールームを預かる立場でよく聞く 3 つ来店数も接客数も、営業の申告しかない
来場カードを書けるのは、接客できた組だけです。見るだけ見て帰った組はどこにも残りません。分母が無いので「接客率」も「来店あたりの成約率」も出せず、良かった月と悪かった月の違いを説明できません。
「声をかけるのが遅い」が、感覚でしか言えない
展示車の前に立ったお客様に、何分で声をかけられているか。朝と日曜の午後で何分違うのか。数字が無いので、指導も人員配置の変更も「気をつけよう」で終わります。
どの段で落ちているか分からないので、打ち手が決まらない
来店は悪くないのに契約が伸びない。接客が足りないのか、着座まで行かないのか、試乗が少ないのか。段ごとの歩留まりが無いので、増員・展示替え・販促のどれを選ぶかが決められません。
統合ダッシュボード
来店 → 接客 → 着座 → 試乗 を 1 画面に仮想の現場: 新車ディーラー 1 店舗のショールーム(展示車 4 台・商談テーブル 6 卓・営業 5 人)。営業 10:00〜19:00。来店が集中する日曜を想定しています。値は想定値で、開くたびに同じ画面です。
- 来店 → 展示車を見た → 接客 → 着座 → 試乗 の段ごとの組数と歩留まり
- 初動(入店から声かけまで)の中央値と、初動の長さ別の着座率
- 展示車 A〜D のどこに足が止まり、どこで声かけが遅れているか
- 時間帯別の来店と接客、曜日 × 時間帯の初動
上の画像は、開店から閉店まで 1 日ぶん動く様子です。開くと再生・倍速・時刻の移動を操作できます。上部の「解説に戻る」でこのページに戻れます。
何をどう数えているか
推定している箇所を先に書きます入口のカウンターは、距離(深度)を測る方式です。天井から下を見て、人の高さの塊が検知ラインを越えた向きを数えます。スタッフは BLE のタグで除外できますので、来店数に営業の出入りが混ざりません。
数えられるのは人数で、組数は推定です。この画面では「20 秒以内に続けて入った人を同じ組とみなす」という規則で組数にしています。ご家族が分かれて入れば別の組になりますし、逆に続けて入った別々のお客様は 1 組にまとまります。規則は現場に合わせて変えられますが、推定であることは画面にも残します。
展示車ゾーンと商談テーブルは、天井の VS121-P で区画ごとの人数を見ます。カメラを使う機器です。本体の中で画像を処理して、区画ごとの人数だけを送る設定で使いますが、機器としては映像を扱えるため、「映像は残りません」とは書きません。保存・送信の可否、保持する期間、誰が見られるかは、導入のときに設定と運用で決めて書面に残します。ショールームは人を撮られることに敏感な場所なので、この話は最初にご説明します。
🔴 接客が始まったかどうかは、推定です。「お客様が立っている区画で、人数が 1 人増えた状態が 30 秒以上続いたら、接客が始まった」とみなしています。隣に別のお客様が来ただけでも人数は増えるので、このままでは取り違えが残ります。確実にしたい場合は、営業の方に BLE のタグを持っていただきます(入口のスタッフ除外と同じ仕組みです)。タグを使えば「誰が接客したか」まで分かりますが、人事評価に使うかどうかは運用の決めごとなので、導入前に合意を取ってから設定します。
- 試乗はセンサーだけでは確定できません。この画面では「着座のあとに退店して戻ってきた組」を試乗として置いています。実際には試乗車の鍵の貸出記録と突き合わせます
- 成約は当社では測れません。DMS の月次 CSV を取り込んで、来店組数と並べることで「来店あたりの成約率」になります
- 来場カードとの差は、消しません。カードの枚数とセンサーの組数を両方出して、差がそのまま「声をかけられていない組」として見えるようにします
- 初動は「入店から、その区画の人数が増えるまで」の時間です。代表値は平均で出しています。中央値だと「ときどき大きく遅れる組」が消えてしまい、いちばん直したい部分が見えなくなるためです
- 初動と着座率の関係は、この画面では想定値です。初動の長さ別の着座率は 1 日だと揺れるので、直近 30 日の母数で出しています。実際の数字は Step 2 で 2〜4 週間ぶん測って、御社の店舗の関係に置き換えます
表示している数値は想定値で、特定の物件のデータではありません。


このデモの想定: 展示車 4 台・商談テーブル 6 卓のショールーム。VS121-P は 1 台で 4.8 × 14 m(天井 3 m)をカバーするので、台数はショールームの広さと区画の切り方で決まります。天井までの配線が難しい場合は、取り付け位置と台数で調整します。
見えるようになること
- 来店 → 展示車を見た → 接客 → 着座 → 試乗 の、段ごとの組数と歩留まり
- 初動(入店から声かけまで)の中央値と、初動の長さ別の着座率
- 声をかけられないまま帰った組と、その時刻・立っていた展示車
- 展示車 A〜D のどこに足が止まるか。展示の入れ替えと在庫の判断材料に
- 時間帯・曜日ごとの初動。どの時間に人を厚くすればよいかが決まります
使う機器
Milesight VS135-P × 1(入口の人数カウンター・スタッフはタグで除外)
Milesight VS121-P × 4(展示車ゾーン 2・商談テーブル 2・最大 16 区画・カメラ式)
Milesight AM307 × 1(待合の温湿度・CO2)
Milesight UG65 × 1(LoRaWAN ゲートウェイ)BLE タグ × 営業の人数(接客の判定と、来店数からのスタッフ除外)DMS の月次 CSV(販売台数・商談件数の取り込み)在席センサー VS121-P はカメラを使う機器です。本体の中で画像を処理し、区画ごとの人数だけを送る設定で使います(映像の扱いは設定と運用で決めます)。カウンターと区画のセンサーは PoE なので、天井までの LAN 配線が要ります。配線が難しい場合は取り付け位置を変えるか、台数で調整します。待合の空気センサーは電池式で貼るだけです。ゲートウェイの台数は電波状況で変わるため、必要な台数は、Step 2 でセンサーを設置するときに電波を測って確定します。
関連する画面
同じ構成で組み合わせられますサービス工場の暑さと稼働
整備ピットの作業高さの WBGT と法令目安の超過時間、リフト 4 基の稼働と空き。同じ店舗のもう 1 つの画面です。
多拠点管理(本部ビュー)
12 店舗を本部から 1 画面で。ピットの暑さ・接客率と初動・契約電力の余裕を同じ土俵に並べ、工事と人と増設の順番を決めます。
電力と EV 充電のデマンド
契約電力に対する余裕と、急速充電器をあと何台置けるか。同じ店舗の設備側の画面です。
売場の滞在と人流
区画ごとの滞在人数と、辺から辺への人の流れ。展示車ゾーンの見方と同じ構成です。
来店客数と転換率
物販店向けの画面です。入口のカウンターと POS を突き合わせ、買った組と買わずに帰った組を分けます。
在室・利用率
部屋や区画の使われ方を 1 画面で見るデモです。相談ブースや会議室にも同じ構成が使えます。
御社のショールームでも、同じ画面を
ショールームの平面図(手書き可)と展示車の台数、商談テーブルの数、営業の人数と営業時間を教えていただければ、測り方と機器構成、設置イメージをお出しします。
